好きだけど助けてあげる

3.その子供は私を知っています

「今日も助けてもらえますか?」

ハユンの頼みに、ロヨンはいつものように首をうなずいた。
「うん、何でも言う」

「じゃあ…昼休みに頑張って歌ってあげる? 一緒にご飯食べよう」

もうおなじみのパターンだった。
作戦ヘルパー、静かな助手、名知らない感情収納。
それがロヨンの位置だった。そう思った。

だがその日は、少し違った。
ハユンがふとこんな言葉を取り出したのだ。


「お前、普段どんな人好き?」



「…なぜそんなこと聞いて?」


「ただ。あなたが誰が好きなのか気になって。」


無心なような口調だったが、その言葉がなぜこんなに心に残るのか。
「君も私に気になったことがあったな」 その事実一つにまともに上がった。



休む時間、偶然聞こえてきたダヘとハユンの会話。


 「私? うーん…よく分からない。ただの友達にはいいのに…」


「そう?大丈夫。私もまあ、ただ調べているから」

その言葉に安堵するロヨン。それと同時に、良心が刺された。
「こっそり聞かないで」 
「もうやめて期待しよう」


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その日の午後、屋上。

一人で静かに座っているロヨンに近づいたのは都営だった。
彼は飲み物を渡していたずらに言った。


「これくらいなら俺、君の気孔専担じゃない?」

「…ありがとう」



「ハユンが好き?」



「いや、ただ助けてくれるんだ」

「でも、助けてくれる君が一番最初に怪我をするんだ」


その言葉が頭の中に刺さった。都営は軽く言ったが、目は真剣だった。いつからだったのか。彼はロヨンの心を、ロヨンより先に気づいていた。私を聞いた気分。むしろ知らないふりをして欲しいのに。トヨンはそんなことを知らないふりをしなかった。