セクシーな初恋さま

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「やばい……かっこよすぎない…?」

「は?また惚れたの?バカじゃんw」

「しょうがないでしょ〜。あの顔見て惚れない人いる?
イケメンで、イケメンで、イケメンで、しかもセクシーだよ?」

「男の俺から見ても惚れるレベル。マジで保証するわ。」

「まったく、顔至上主義で恋に落ちやすいユン・ヨジュは手に負えないね〜」
「で、結局いつ彼氏できんの?」

「はっきり言って、お前は一生恋愛できないなw」

「ちょっと、誰だと思ってるの?
この顔面で一生モテ期だわ。
しかもあの"おじさま"だったら最高じゃん?」

私の名前はユン・ヨジュ。
年齢は、まさに花盛りの20代後半。(…らしい)

可愛い顔にサバサバした性格で、誰とでもすぐ仲良くなるタイプ。

そう、私は――モテる。めっちゃ。

でも、大きな欠点がある。

生まれてこの方、彼氏いません!

イケメンにすぐ惚れて、すぐ恋に落ちるから、
結局誰とも長続きしないっていうね。

(あのチョン・ジョングクのヤローも同じタイプだけど、正直ちょっと共感しちゃう。)

最近また惚れた男がいる。

それが…

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お隣さん。

信じられないくらいイケメンで、
しかもめっちゃセクシー。

こんな完璧な男、初めて見た。

私、絶対に言い切れる。

あの人は絶対、私の男になる。




ガチャッ

「あっ!おはようございますっ!」

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「……ああ、どうも」

「隣の部屋に住んでる者です!よろしくお願いしますっ」

「ああ、はい」

「せっかくのご近所さんですし、仲良くできたらいいな~って」

「まあ……」

午前7時30分。

出勤しようと玄関を開けたら、
お隣のイケメンさんもちょうど出てきた。

朝から光ってるとか何事!?

いやいや、別に下心とかじゃないし?
同じ建物に住んでるんだから、あいさつくらいはね?

でも……その顔、めっちゃ迷惑そうじゃない?

その返事の素っ気なさ、何なの……。

まぁでも、イケメンだから許す。

それもまた魅力でしょ?(˵ ͡° ͜ʖ ͡°˵)

「出勤ですか? 私もです〜」

「……はい」

「地下鉄使います?
じゃあ一緒に……」

「ちょっと用事があるんで、じゃ」

「は?今、フラれた……?」

「うっわ、私、フラれたの初めてなんだけど……」

「逆に燃えてきたわ。」

「私を誰だと思ってるのよ。
ユン・ヨジュ、諦めない女なんだからっ」




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「で?フラれたって?w」

「ブフッw やっぱそうなると思ったw」

「うるさい、顔面ぶっ飛ばすぞ」

高校の同級生で、今は同じ会社にいるチョン・ジョングク。
朝の出来事を話したら、マジで大爆笑。

その顔面、まじで一発殴っても文句言えないわ。

「ふ〜ん、この性格でよく恋愛できると思ってたね」

「誰が拾ってくれるって? もちろん“おじさま”が♡」

「は?何歳かも分かんないのに勝手に“おじさん”呼びするなよw」

「私はまだ20代後半なんですけど〜?
当然、私より年上でしょ?」

「“まだ”じゃなくて“もう”だろ」

「……黙っててくれ」

「お前も同い年だろ、偉そうに言うな」

「朝っぱらからフラれて何言ってんだか」

「私の魅力は時間がかかるの。
外見だけじゃなくて内面も完璧って知ったら、絶対落ちるって」

「うーん…どこで育て間違えたんだろうね〜」

「絶対、あの人は私を好きになるってば!
あとで私が先に付き合ってたって泣かないでよね?」

「は?私が?w」
「少なくとも、お前より先にはないわw」

「あ?勝負する?!」
「私があの人を落とすかどうか、賭けようじゃないの!」

「いいよ。あの人、お前なんかに絶対落ちないからw」

「びびってんじゃないの〜?w」

「先にビンタされる準備でもしときな」

「あの人、絶対私に惚れるから!」

「はいはい、せいぜい頑張ってくださいw」

「私が本気出したらどうなるか、見せてあげる。」

待っててね。

セクシーな初恋さま。