君と私の距離は少しずつ

エピソード2

今日は暇な土曜日。

「あー、暇だ。」

暇すぎる。うん、めちゃくちゃ暇だ。

「うーん…ゲームやりたいけど…ソユンは家族旅行に行ったし…パク・チャンヨルに聞いてみよ。」

…既読スルー。返信なし。

「はぁ…冷たいヤツめ…」

でも、まだオ・セフンがいる。

…いや、いたところで何だっていうんだ。
期待した私がバカだった。

「いいよ!一人で行く!!」

そう言いながら、PCバンに向かった。

席を探しながら周りを見渡していたら…

…え?あれって…?!

昨日会ったあの男の子じゃん。

「…やばい、今すっぴんなんだけど…!」

静かに後ろを向いて、こっそり立ち去ろうとした瞬間—

「おい!チーズパン!見えたぞ!」

…バレた。

「どこ行くの?俺も一人で来たし、一緒にやろうぜ。」

「えっ?あ、あはは…いや、私これから急いで行かなきゃいけないところがあって…」

「さっき入ってきたばっかじゃん?」

「…うん、まぁ…ちょっと遊んでから行こうかな〜あはははは…;;;;」

適当に話して切り上げるつもりだったけど、こいつ…簡単に逃がしてくれない。

「お前、ゲーム得意?」
「ゲーム…?」

ううん、めちゃくちゃ下手。

「え?上手いの?下手なの?」
「下手…」
「じゃあ得意なことは?」
「…ない。」
「じゃあ、何しに来たの?」

…いや、ほんと、それな?

「ㅋㅋ俺が教えてやるよ。」

そうして、一緒にゲームをして過ごした。

「お前、意外と上手くね?」

「ㅋㅋㅋだって教えてもらったらすぐできたし。」
「ふふん、まぁね。」

少しだけ距離が縮まった気がする。

「じゃあな。また遊ぼうぜ。」

「あの、ベクヒョン…」

「ん?」

「また遊ぶなら…その…電話番号が必要じゃない?」

自分でもめちゃくちゃ変なこと言ったと思う。

「wwwwwwww何それ?」

あああああああああああああ!!!

恥ずかしすぎて、心の中で絶叫した。

「ち、違う!番号教えて!!」

あぁ…マジで恥ずかしい…。

「分かったよ。010-1992-0506、登録しとけ。」
(※この番号はベクヒョンの誕生日であり、実際の番号ではありません。)

「じゃあな。」

こうして、私たちは別れた。

今日、ちょっと楽しかった。