問題があれば削除します。アーティストへの中傷の意図はありません。
すべての内容は現実とは無関係です。
<朝>
ぐい、ぐい、ぐい
眠気の中、お腹の上がずしんと重かった。
ぐい ぐいぐい
誰かが小さな拳で私のお腹を交互にぐいぐい押していた。
うっすら目を開けると、タプンが私のお腹の上に乗って、真剣な顔でぐいぐいしていた。
ハナ「……タプン、あなた今、人間なの……」
タプン「わがる。だげど、やんねば。」
そのとき、反対側から何かが頬をちょんちょんつついた。
ミョンミョン「おねえちゃーん、起きてよー。おひさま、出てるよー」
ミョンミョンは私の顔のすぐ前で頬をちょんちょんつつきながら、お尻をぴょこぴょこ振っていた。
ハナ「うーん…5分だけ…」
ミョンミョン「もうすぎたよー!」
ハナ「まだ過ぎてないもん…」
ミョンミョンは返事の代わりに布団の中へするりと入ってくると、私の足の裏をくすぐり始めた。
ハナ「きゃははは!! ミョンミョン!! やめて!!」
ミョンミョン「おきてくださーい〜〜」
その隙にタプンは私の枕元へ移動して
私の髪を前足、いや手でとんとん触って遊んでいた。
ハナ『これ、目覚ましより怖い…』
結局、笑っているうちに完全に目が覚めてしまった。
やっと起きて服を着せようとしたら、また問題が起きた。
ミョンミョン「それ、ぼくのだよー! おねえちゃんがぼくに着せてくれたやつだよー!」
タプンが、ミョンミョンが昨日着ていた私の半袖Tシャツを先に取ったのだ。
タプン「先に取った者勝ちだよ。知らないの?」
ミョンミョン「ひぃん… おねえちゃーん…」
するとタプンはTシャツを私にすっと差し出した。
タプン「おねえちゃん、手が痛くて腕が入らない〜 着せて〜」
ハナ「まあ、そうなの? おねえちゃんが着せてあげる〜 ばんざーい〜」
ミョンミョン「うそつきーーー!!」
タプンはTシャツの穴からひょこっと頭を出しながら、ミョンミョンを見て舌をちょんと出した。
…今の、見たんだけど

<コズ動物病院>
ユン・ユリム看護師「ハナ先生! 甥っ子が…また増えました?」

ハナ「あ、こ、こちらは…い…とこです…」
看護師「ハナ先生の家系って、子どもが本当に多いですね〜」
ハナ「はは…そうですね…」
この調子だと、嘘で家系図を一つ作れそうだ。
看護師「さあ、新しい友だちが来たから、おじさんがクイズを一つ出そう! この世でいちばん熱い果物は?」

ミョンミョン「……」
タプン「……」
看護師「天桃〜!」
タプン「つまんなーい。」
ミョンミョン「…つまんなーい」
看護師「……。」

先生の肩ががくんと落ちた。
今度は二人そろって追い打ちまで
その日の午前中、病院は静かになる暇がなかった。
待合室のおやつをめぐって喧嘩し、私の隣の席をめぐって喧嘩し、、、
それからタプンが高い棚の上に登って、ミョンミョンをからかい始めた。
タプン「ここまで来てみなよ〜」
ミョンミョン「降りてきてー!! 反則だよー!!」
ところが、さんざん楽しそうにからかっていたタプンが、急に静かになった。
棚の上に残っていたのは私の半袖Tシャツ、そしてその上で丸く体を丸めた黒猫が一匹。
ハナ『……また!?』
看護師「え? ハナ先生、棚の上に猫が…?」
ハナ「あ!! 昨日治療した子です!! 私が連れてきたんです!!」
私は看護師さんに気づかれないよう、Tシャツごとタプンを引きずり下ろした。
ミョンミョンはその様子を見て、お腹を抱えて笑った。
ミョンミョン「ざまぁ〜」
ミョンミョンはケージの中に入っているタプンをからかいながら
私の膝の上に座った。
午後の診療が真っ最中のときだった。
病院のドアが勢いよく開き、小学生の女の子がハムスターのケージをぎゅっと抱えて入ってきた。
女の子「先生…うぇぇん…」
ハナ「まあ、どうしたの? ハムスターが具合悪いの?」
女の子「お母さんが…お母さんがリンリンを飼っちゃだめって…ほかの所へ連れて行けって…」
「このままだと、うちのリンリンが死んじゃうよぉぉ…うぇぇぇん!!」
世界が崩れたみたいに泣く子を見て、どうしていいかわからず戸惑った。
ハナ「じゃあ…リンリンのお母さんの気が変わるまで、病院で少し預かろうか?」
女の子「ほんとに…? 約束だよ!」
こうして、うちの病院にハムスターのリンリンがやってきた。
…このままじゃ、私、本当に動物園をやることになるんじゃないかと思う。
丸くて小さなハムスターは、人がわらわら見ていると、ケージの隅に頭をずぶっと突っ込んで隠れてしまった。
ミョンミョン「おねえちゃん、あの子、はずかしいみたいだよー。」
タプンもいつの間にかまた子どもの姿に戻っていて、ミョンミョンと並んでケージの前にしゃがんでいた。
ハムスターを初めて見たみたいに、二人はずっとハムスターを見つめていた。
タプン「おい、ハムスター。おまえ、ごはん食べた?」
ミョンミョン「リンリン… きみはいつも上ばっかり見てなきゃだめなの? ぼくたち、めちゃくちゃ大きく見えるだろうねえ。」
午後の診療をほぼ終えたころ、リンリンにある変な癖があることに気づいた。
看護師「ブソンちゃん、おじさんがクイズを一つ出すぞ〜。アヒルが凍ると?」

看護師「丘〜!」
ぽとっ
リンリンがひまわりの種を一つ、看護師さんのほうへ投げた。
看護師「……え?」
看護師「じゃあこれは? バナナが笑うと?」
看護師「バナナキック〜!」
ぽと、ぽと
今度は二つだった。
看護師さんが飼い主さんやペットたちにおやじギャグを言うと
それに合わせてひまわりの種を外へ投げた。
ハナ『異常行動…? ストレスかな?』
心配そうな顔でこちらをのぞき込むと、ミョンミョンが私の服のすそを引っ張った。
ミョンミョン「おねえちゃん、あの子、面白いからそうしてるんだよー。」
ハナ「面白いから?」
ミョンミョン「うん! 拍手してるんだよー。さっきからあの子のしっぽ、ずっと震えてたし。」
…この子の観察力は本当にかなわない。
看護師「ハナ先生…私、初めて
…自分のギャグに笑ってくれるお客さんができました…」

看護師さんの目元がうるんでいた。
<退勤>
退勤の時間になると、ミョンミョンとタプンがまた喧嘩を始めた。
ミョンミョン「おねえちゃんの手はぼくが握るのー!」
タプン「ぼくが先に取ったんだもん?」
二人が喧嘩しているあいだじゅう、ケージの中では回し車がきぃきぃ回っていた。
ところが突然、
きぃきぃ… き… ぴたっ
回し車の音が止まった。
リンリンが回し車からゆっくり降りて、後ろ足でぴんと立ち上がった。
そして何も言わずに、二人をじっと見つめた。
ミョンミョン「……」
タプン「……」
3秒
二人はそっと、つないでいた私の手を離した。
リンリンはそれを見て、ようやくまた回し車に乗った。
きぃきぃ
ハナ『…今、あのハムスターに威嚇負けした?』
ミョンミョン「おねえちゃん… あの子、こわい…」
タプン「……ちょっとこわい。」
タプンが誰かを認めるのを初めて見た。
ハナ「さあ、リンリン〜 また明日ね〜」
病院の明かりを一つずつ消していくと、回し車の音がぴたりと止まった。
振り返ると、リンリンが電気の消えた診療室のほうを見ながら、ケージの隅で体を丸くしていた。
さっきのカリスマはどこへやら、小さな背中がなんだか寂しそうに見えた。
昼においおい泣いていた女の子の声がよみがえった。
女の子『このままだと、うちのリンリンが死んじゃう…』
女の子『約束だよ!』
ミョンミョン「おねえちゃん…リンリンも連れて帰ろうよー…」
タプン「…一人だとこわいじゃん。ぼくも一人でいたことあるからわかる。」
ミョンミョンとタプンが、初めて声をそろえた。
…タプンがあんなことを言うなんて思わなかった。
ハナ「……はあ。わかった、わかった。」
私は仕方ないふりをして、リンリンのケージを抱き上げた。
その瞬間、ケージの中でまた回し車がきぃきぃ元気に回り始めた。
<家>
ハナ「みんな、おねえちゃんお風呂入ってくるから待っててね!」
-お風呂のあと-
お風呂から出ると、リビングのソファに見知らぬ子どもがちょこんと寝転んでいた。
丸い目に、丸い頬
私と目が合うと、その子は恥ずかしそうにうつむいた。
私は混乱したまま、遊んでいるミョンミョンと、ソファの上に乗ったタプンを見た。
ミョンミョン「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん」
タプン「....」
すると、すごく小さな声で言った。
リンリン「おねえちゃん…電話が来ると走って来るハムスターは…?」
ハナ「……え?」
リンリン「……リンリン。」
ミョンミョン「ぷはははははは!!!!」
タプン「つまんなーい。」
私はその場にどさっと座り込んだ。
うちの子どもが、三人になった。
育児は、ここから始まります。。
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