ジソク短編集

食欲、年相応

「あ、見つけた!! ねえ、これ買って食べよう!」

屋台の隅をあちこち覗き込んでいたジソクが、ようやく探していたものを見つけた子どものように目を輝かせながら、私のそばへ大股で近づいてきた。彼の指先が示した先には、カラフルで派手な包装紙のついたお菓子の箱が置かれていた。

「いくら?」

私がポケットに手を入れながら尋ねると、ジソクは箱の下に貼られた小さな値札を見てから、そっと指を折り曲げた。

「うーん...」

「ジソク…」

すぐに気づいて低く名前を呼ぶと、彼は頬をかきながら語尾を長く伸ばした。

「ちょっと高いけど、ずっと味わってみたいお菓子なんだ...」

「次にしよう。これ、ちょっと高すぎる。今日は買ってあげられそうにない……。」

冷たい現実を突きつける私の言葉に、ジソクの肩が目に見えてしゅんと落ちた。いつもの堂々とした様子はどこへやら、じっと私を見つめる大きな瞳が気にかかった。

「ヌナ..」

「どうしたの?」

しょんぼりした様子がかわいくて、思わず小さな笑いが漏れた。ジソクは私の顔色をうかがいながらもう一歩近づいてきて、袖口をそっとつまみ、低い声でささやいた。やりすぎず、それでいて一気に私の心を強く揺さぶる慎重な仕草。

「お願い.. 買って..」

「君のほうが私よりお金持ちじゃない。それにこの味は子どもっぽいよ。本当に食べたいの?」

呆れて苦笑しながら事実を突きつけると、ジソクは唇を尖らせ、悔しそうに頭を激しく振った。するとすぐに目を輝かせ、切り札を出した。

「ヌナが買ってくれたら、家に着いたらすぐキス2回あげる。」

「もう、やめてよ。」

思いもよらない図々しくて大胆な取引条件に呆れて視線をそらすと、ジソクは慌てて私の腕をつかみ、さらに声を一段低くした。

「ヌナ....」

低く落ちた声にさりげない甘えが混じった瞬間、もう踏ん張る余地はなかった。結局、深いため息をついてバッグを開けるしかなかった。

「年の功を出しなよ。はあ、買うよ。でも君も私が欲しいものを買ってくれなきゃ。」

「はい。」

私の許可が下りるやいなや、ジソクの顔にかすかな笑みがぱっと広がった。喜びを隠しきれず、いたずらっぽい目つきで世界を手に入れたみたいな表情をした彼は、気が変わる前に会計しようとするかのように、お菓子の箱を胸にぎゅっと抱えてレジへ素早く走っていった。遠ざかる後ろ姿を見ながら、私の口元もいつの間にかゆるく上がった。

質素なお菓子の箱を大切そうに受け取ったジソクは、会計を終えるとすぐに私のところへ戻ってきた。約束を忘れていないと言わんばかりに、彼は自然に私の手を引いて、近くの雑貨店の屋台へ向かった。

「ヌナは何が欲しい? 約束したから、買ってあげる。」

文句ひとつ言わず、むしろ私に何かを贈れるのがうれしいみたいに、彼の目元はまた優しく細くなった。私が小さな花の形のキーホルダーを指さすと、ジソクは満足げに笑い、ためらいなく財布を開いた。

店を出た私たちは、自然に家へ向かう道を歩き始めた。オレンジ色の夕焼けが長く沈む路地で、ジソクは胸に大事そうに抱えたお菓子の箱をもぞもぞと触ると、やがて空いた手をそっと差し出した。私がその手を静かに見ていると、彼は少しのためらいもなく私の指の間に自分の指をしっかり絡めた。ぴったり触れ合った手のひらのすき間から、心地よいぬくもりが静かにしみ込んでいった。

焦ることのない歩幅で並んで歩く道、私たちの影は寄り添うように重なって長く伸びていた。つないだ手を軽く前後に揺らす彼の顔には、穏やかであたたかな笑みが静かに浮かんでいた。

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