ドレン

17











びっくりして目をぎゅっと閉じ、体を縮こまらせた

でも体には何も当たらなかった

ボールは鈍い音とともに床をころころ転がっていった

ゆっくり目を開けてみると、私のほうに体を傾けて
腕をぐっと伸ばしてボールを止めてくれたファン・ヒョンジンが見えた

ファン・ヒョンジンは安堵のため息をついてから席を立った


「ありがとう、しなくてよかったのに」


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「うそつくなよ、めっちゃビビってたくせに」

「ビビってなんかないけど? 驚いただけだけど?! 」









戻ってきた教室の中は汗の匂いでいっぱいだった

席に座るやいなや、待ってましたとばかりに
私の前へ生徒たちがわらわらと押し寄せてきた


「ソ・テヒ! ファン・ヒョンジンとどんな関係なの?」

「お前、あいつと付き合ってるの?」

「あいつに近づくなよ、あいつの親父、ヤクザらしいぜ」

「違うよ! キム・スヨンがファン・ヒョンジンは財閥の家だって言ってたけど?」

「なるほど、あいつの味方し始めた時から、二人に何かあると思ってたんだけど.. やっぱり?」

「いや〜、それで二人はどんな関係なの?」


生徒たちの声が重なって、教室の中にやかましく響いた

鋭く叫ぶと
驚いた生徒たちはすぐに口を閉じた

一瞬で静かになった空気に、先に口を開いた


「私、ファン・ヒョンジンと付き合ってないし、あいつの親父もただの会社員だよ
ヤクザでも財閥でもないんだから、ちょっと静かにして
それに、お前らがファン・ヒョンジンの悪口を言いふらしてるの、いじめだってわかってるよね?」


ちょうどそのタイミングで学校のチャイムが鳴った

生徒たちはファン・ヒョンジンを見るときの目つきで
私をしばらく睨んだあと、それぞれの席に戻って座った

一方、ファン・ヒョンジンは腕を組んで裏口にもたれ
その様子を全部見ていたが
人がいなくなるのを見てから
のろのろ歩いてきて席に座った


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「お前も、俺のこと友達だって思ってはいるんだな。ありがとう」

「お前、イライラしないのか? みんなお前のことばっかり言いふらしてるのに」


もどかしさに、尖った言葉がぽろりと出てしまった

ファン・ヒョンジンは私の言葉に戸惑う様子も見せず
にやっと笑って、大丈夫だと言った

そして私に聞き返した


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「じゃあお前は、評判のよくない俺と関わっても気にしない?」


迷わずうなずいた

ファン・ヒョンジンも少し考えるように
ゆっくり目を閉じて開き、言った


「もし今日、時間ある?」










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