1年間、私の妻になってください。

EP.20

朝8時。

成浩は食卓に座り、昨日届いた手紙をもう一度広げて見ていた。

手紙は古く、ところどころ色あせていたが、文字ははっきりしていた。

「成浩へ。これを読んでいるなら、雲学を信じてはいけない。」

その下に続く内容には、父が生前残しておいた会社関連の記録と、雲学の父がかつて会社の資金を横領しようとした状況証拠が書かれていた。

成浩の目つきが冷たく沈んだ。

雲学は単に経営権を狙っていたわけではなかった。

自分の父の代から続いてきたことを隠すために、成浩を引きずり下ろそうとしていたのだ。

そのとき。

女主人公「成浩さん?」

成浩が顔を上げた。

女主人公がマグカップを二つ持って近づいてきていた。

女主人公「朝から何を見てるんですか?」

成浩はしばらく迷った。

それから手紙を彼女に渡した。

女主人公が手紙をゆっくり読み進めた。

女主人公「……雲学さんがこれを隠していたんですか?」

成浩「その可能性が高いです。」

「……」

「今日すぐに確認します。」

女主人公は手紙を置いて成浩を見た。

女主人公「一緒に行きます。」

成浩「危険かもしれません。」

女主人公「だから一緒に行くんです。」

成浩の表情がやわらいだ。

成浩「……わかりました。」


---

その日の午後。

SHグループ緊急取締役会。

成浩は父が残した資料とともに、過去の会計資料を公開した。

会議室がざわついた。

役員1「これが事実なら……」

金室長「雲学さん側が数年にわたって会社資金を横領していた状況と一致します。」

雲学は顔をこわばらせたまま資料を見つめていた。

雲学「……これはでっち上げだ。」

成浩は落ち着いて答えた。

成浩「それは法廷で確認すればいいでしょう。」

「……」

「私はもうこれ以上、この件を隠すつもりはありません。」

雲学が成浩をにらみつけた。

雲学「お前に何がわかる!」

成浩は一歩前に出た。

成浩「私の知らないことがあるなら。」

「……」

「これから全部、突き止めます。」

その瞬間、会議室のドアが開いた。

捜査官たちが入ってきた。

雲学は結局、何も言えなかった。


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数時間後。

すべてが片づき。

成浩と女主人公は会社のビルの外へ出た。

日が沈みかけていた。

女主人公が緊張が解けたように、小さく息をついた。

女主人公「……終わりましたね。」

成浩が彼女を見た。

成浩「はい。」

「もう誰も、私たちの結婚に文句は言えません。」

女主人公は少し考えてから笑った。

女主人公「じゃあ、もう本当の新婚ですね。」

成浩の口元にも笑みが広がった。

成浩「そうですね。」

二人はゆっくり家へ向かった。


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家に帰ると、成浩は台所へ向かった。

女主人公「何をするんですか?」

成浩「夕食の準備です。」

女主人公「今日みたいな日でも?」

成浩「今日みたいな日だからです。」

しばらくして、食卓に料理が並んだ。

女主人公は食卓を見つめてから笑った。

女主人公「最初に契約結婚したときのこと、思い出します。」

成浩が向かいに座った。

成浩「私もです。」

女主人公「そのときは、お互いすごくぎこちなかったのに。」

成浩「……今でも少しぎこちないです。」

女主人公「嘘。」

女主人公が笑うと、成浩もつられて笑った。

しばらくして成浩が箸を置いた。

そして静かに言った。

成浩「女主人公さん。」

女主人公「はい?」

成浩「一つ、約束したいことがあります。」

女主人公「……何ですか?」

成浩は彼女の手を取った。

成浩「これから何があっても。」

「……」

「一生一緒にいましょう。」

女主人公「……」

「私も約束します。」

「……」

「逃げません。」

成浩が小さく笑った。

成浩「それで十分です。」


---

数日後。

二人は最初に出会ったホテルを、もう一度訪れた。

成浩は小さな箱を取り出した。

女主人公が驚いた目で見つめた。

女主人公「……これ、何ですか?」

成浩は箱を開けた。

中にはシンプルな指輪が入っていた。

成浩「結婚指輪です。」

「……」

「あのときは契約のせいで、何も用意できなかったので。」

女主人公の目がきらりと光った。

成浩「今度はきちんとしたかったんです。」

彼は指輪を取り出し、女主人公の指にそっとはめた。

成浩「キム・ヨジュ。」

女主人公が彼を見た。

成浩「俺と一生一緒に暮らそう。」

今度は『期間』なんてものはなかった。

条件もなかった。

女主人公が涙ぐみながら笑った。

女主人公「……うん。」

成浩も笑った。

そして二人は手を取り合った。

最初は互いに必要だから始まった契約。

その契約が終わって初めて、ようやくわかった。

二人が本当に欲しかったのは経営権でも、お金でもなく
互いだったのだと

1年後。

晴れた春の日。

二人は小さな庭で結婚式を挙げた。

家族と親しい人だけを招いた、静かな結婚式だった。

金室長「こんにちは、司会を務めますキム・ドンヒョン室長です。」

...

金室長「新郎新婦の誓いの言葉をいただきます。」

成浩「今日から私は、あなたの一番近い人になります。うれしい日にはたくさん笑って、つらい日にはそばにいます。これからのすべての日を、あなたと一緒に歩みます。」

女主人公 「今日この場で、あなたを生涯の伴侶として迎えます。違う私たちが同じ方を見つめ、たくさん笑えるように努力し、どんな瞬間もあなたの味方で一緒にいます。」


---

金室長「新郎新婦入場です。」

成浩はソユンを見つめ、ぱっと明るく笑った。

成浩「よろしくお願いします。」

女主人公が笑って答えた。

女主人公「私もです。」

成浩が彼女の手をぎゅっと握った。

二人は一緒に前へ歩いていった。

今度は契約書はなかった。

互いを想う気持ちがあった。

それだけで十分だった。

THE END. 💍❤️

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