君がいたあの夏

09 : どうすれば _ すれば

ヒロインは家に帰ってベッドに横になった。
放課後のことがずっと頭から離れない。

すぐ後ろで自分を助けてくれていたテサンが
頭から離れない。


「う、ほんとに……!!」


ヒロインはベッドを拳でぽかぽか叩きながら、もどかしそうにした。
自分が感じているこの感情の名前を
どうしても分からないようだった。


-


テサンはソンホと一緒に部室を片付けていた。
二人の間には沈黙が流れた。

ソンホが先に口を開いた。


「ヌナ、好き?」


いきなり飛び込んできた質問に、
テサンは唾を飲みそこねてむせた。
ソンホが持ってきてくれた水のおかげで、やっと落ち着いた。


「で、好き?」


きらきらしたソンホの目を見たテサンは
何も言わずに水をあおった。


「もう、兄さんは口が堅いの知ってるでしょ〜 一回だけ!」


「... 好きです//...」


テサンは耳を赤くして答えた。
恥ずかしさで、自然と頭が深く下がった。


「やっぱりね、そうだと思った。ヌナには対応が違うもん。」


「絶対言わないでください、絶対!」


「うーん... じゃあ、俺と取引ひとつしよう。いや、ふたつ。」


「何をですか?」


ソンホは少し考えてから言った。


「一つ目、完全にタメ口にすること。二つ目、付き合うことになったら真っ先に言うこと!」


「一つ目はできるけど、二つ目は無理なのが明らかすぎます...」


「なんで無理なんだよ! 自分の顔を見てみろよ、ヌナが嫌がるわけないだろ?」


「... 分かりました。そうすることにします。」


「タメ口!」


「あ... 分かった...」


テサンは手で顔を隠した。
ソンホはくすくす笑った。


『どうしたらヌナに俺のことを好きになってもらえるだろう。』
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