君がいたあの夏

11 : 彼女できた?

『一体何を着ればいいんだろう……?』


テサンはクローゼットの前で頭をかいた。
明日が約束の日だ。
テサンは服を着替えながら
鏡に自分の姿が映った。


『友だちと遊ぶときに着るものだから、どれもヨレヨレだな……』


「兄さん!」


そのとき、弟が部屋の中に入ってきた。


「ゲームするんだけど、一緒にやる?」


「あ、ハン・スンフン、俺、明日お前の服ちょっと借りて着てもいいか?」


スンフンはテサンの顔をじっと見つめた。


「彼女できたの?」


ゴホッ-!

いきなり飛び込んできた質問に、テサンは困惑するしかなかった。


「あ、いや!」


「てっきり彼女でもできてデート用の服を選ぶのかと。わ、手伝うよ。」


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「……はあ……」


テサンは鏡の前に立ってため息をついた。


「これで合ってるのか……?」


初めて着るスタイルには慣れない。
スンフンは横で手で口を覆ったまま感心した。


「顔がいいから着こなしもやばいね…… もう兄さん、この服持っていく?」


テサンはスンフンの言葉も聞こえていないかのように
服の裾を触りながらつぶやいた。


「姉さんが好きなのかな……」


「ね、姉さん? 気になる子ってこと??」


テサンは慌てて言い逃れしようとしたが、結局ばれてしまった。


「うわ……うちの兄さんが片思い中だなんて……でも初デートの場所が図書館ってどういうこと?」


「デ、デートって……」


「デートでしょ。俺、服の選び方うまいかも。とにかく頑張って。うまくやれ…」


ドン-

何かが落ちた音がした。
ドアのほうに顔を向けると
妹がバッグをぽとりと落とした。


「お、お兄ちゃんあれ本当にお兄ちゃん……? し、しかも気になる子……?!」


結局、彼氏のいる妹にまで相談していたなんて……


『あ、ドキドキする……』
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