にぎやかだった最初の夕食が終わり、
いつの間にか薄闇の夜が訪れた。
リビングのソファには、八人の人たちが
ぎこちない沈黙を抱えたまま、身を寄せ合うように座っていた。
広いテーブルの上には、持ち主の分からない
謎の白い封筒がどっさり置かれていた。
元恋人がここで直接書いてくれた、
《X紹介書》だった。
「最初に、ミョン・ジェヒョンさんから読んでください。」
制作陣の案内に従って、ジェヒョンさんが
そっと自分の封筒を開けた。
便箋を広げた彼は、いたずらっぽく鼻先をくいっとさせながら、
低い声で読み上げ始めた。
「ジェヒョンは、愛と情にあふれた人です。
だから毎日『愛してる』という言葉を惜しまず、
察しもよくて、気分が悪いときには必ず抱きしめてくれた
優しい子でした。
ジェヒョンは感受性も豊かで、寂しがり屋です。
ひとりにすると考え込んでしまうほうなので、
周りにいる方々がジェヒョンの手をまず
温かく取ってあげてほしいです。」
手紙を読み進めるジェヒョンの耳の先が、少しずつ赤くなり、
微かな震えを隠そうと、いたずらっぽく咳払いをした。
ソファに座った女性出演者たちは息を殺したまま
ジェヒョンの低い声に耳を傾けた。
『愛と情にあふれた人……。』
私はソファに楽に寄りかかって座り、
今日の昼に初めて会った彼の明るい笑顔を思い浮かべた。
家に入ってきて初めて、慣れない私に
真っ先にやさしく声をかけてきた男性。
紹介書に書かれていた言葉は
今日の昼に私が少しだけ感じた
彼の細やかな第一印象と妙に似ていた。
リビングにぎこちない空気が漂う中、
いつの間にか私の番が近づいてきた。
つばを軽く飲み込んで、紙を広げた。
「ヨジュは、他人に迷惑をかけるのを嫌う性格です。
だからつらいことがあっても
口に出すより自分の中で抱え込むほうなので、
少しでも表情が暗くなったら
先に近づいてきて聞いてあげてください。
ヨジュはみんなとは逆に世の中を見る左利きです。よく気づかってあげてください。」
文字を読み終える前に、
視線がそのまま止まってしまった。さっきの夕食の準備のとき、
私がまな板の前へ行くより先に、何も言わずに
食卓のスプーンや箸を黙々と並べておいたパク・ソンホの顔が、頭をよぎった。
「……。」
静寂の中、便箋が小さくかさりと鳴る音だけが響いた。私は何も表に出さず、そっと手紙を折って封筒に戻した。向かいに座るソンホも
無表情のまま視線をそらしていた。
リビングを包む妙な空気を破るように、
やがてソンホが低い声で自分の
紹介書を読み始めた。
「ソンホは第一印象が少し冷たくて無愛想に見えるかもしれないけれど
よく知ると、優しくて繊細な子です。
緊張する状況になると、つい下唇を噛んだり
近くにある物をいじったりする癖があります。
完璧そうに見えるけれど
意外と抜けているところがあるので、そばでよく面倒を見てあげてほしい子です。」
ソンホの声は最後の一文を終えると
淡々と小さくなっていった。
リビングには、見知らぬ人たちが初めて集まったときの
独特のぎこちない静けさが、再び静かに降り積もった。
初日の夜の妙な探り合いの中で、
そうして出演者たちの紹介書の朗読はすべて終わった。
部屋に戻った初日の夜。
最初の本音メッセージ投票が始まった。
ベッドの端に腰かけてしばらく迷った末、
結局、昼にやさしく声をかけてくれた
ミョン・ジェヒョンの名前を押した。
しばらくして、スマホが軽く振動した。
どうせ何も来ていないだろうと思いながら、淡々と持ち上げた画面の上に、
予想外の文が映っていた。
[あなたのXがあなたを選びました。]
「……。」
画面をぼんやり見下ろして、短く鼻で笑った。
一日中リビングで冷たくしていたパク・ソンホが、
どうして私を選んだのか、まるで分からなかった。
呆れるような、
頭の中がごちゃごちゃになるような、妙な夜だった。
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[ドンミンのXはシユンです。]
<交際期間: 8年 / 別れて7か月>
Q. Xとの恋愛はどうでしたか?
"…8年間、ひどく絡み合って、
うんざりするほど愛していました。
だからかな、その愛が当たり前だと感じていた気がします。
でも今考えてみると、また会いたいとは思いません。
4年くらいになった頃かな? そのあたりから毎日のようにケンカして…
良かった記憶より悪かった記憶のほうが
今はより強く残っている気がします。"
