初恋と別れて
冷えきった部屋にひとりで座っていたら、
別れは思ったよりずっと冷たくて、むなしかった。
ひどく性格の合わない恋愛だった。
僕が音楽をかければ、うるさいって顔をしかめたし、
辛いものを食べに行けば毎回イライラして、僕の息を詰まらせた。
いつも僕が我慢しなきゃいけない恋愛に、くたくたに疲れ切った果てだった。
「なんでいつも自分のことばかり考えるの?」
あの子が最後に投げつけていった鋭い言葉が
針のように耳を刺して、正直すごく悔しかった。
僕も僕なりに合わせようとして
自分の全部を削ってきたんだよ。
でもその瞬間、
嘘みたいに頭の中を強くよぎる人がいた。
しばらく忘れていた名前、
ハン・ヨジュ。
僕がどんな音楽をかけても
世界でいちばん大切なものを聴くみたいに目を輝かせて聴いてくれた君。
辛いものを食べながら、こっそり何度も水をあおっていたのに
僕の前ではおいしいって笑ってくれた君。
僕がバスケをするとき、あの寒い体育館のスタンドで静かに
見守りながら、僕よりずっと喜んでくれた君。
『私たちって本当に好みも性格もよく合うよね。でしょ?』
改めて考えると、昔の僕が君に明るく吐き捨てた
あの残酷で身勝手な言葉がブーメランになって
僕の胸を打ち砕いているみたいだった。
ヨジュ、今さら気づいてごめん。
君が僕と性格が合っていたんじゃない。
君は僕を大事にしすぎて、自分の世界をすべて壊しながら
僕に全部合わせてくれていたんだ。
若かった僕は、君のあの涙が出るほど優しい気持ちを
当たり前だと思っていた。
本当にかなり遅すぎたけど、
君ほど僕をそのまま理解してくれる人はこの世にいなかったってことを。
遅れて押し寄せてくる申し訳なさと後悔に息が詰まりそうで、
何年も連絡すら取っていなかった君の顔が
狂おしいほど恋しかった。
我に返ると、手が先に震えていた。
何年もほこりをかぶっていた君とのトーク画面を開いて、
離れていった年月ぶんだけ見知らぬものになった君のプロフィール写真をぼんやり見つめた。
『元気?』
『ごめん、ヨジュ。'
『急に君のこと思い出して。』
何度書いては消して夜を明かしたか、わからない。
ヨジュ。
この明け方に連絡するのがどれだけ身勝手で
厚かましいことか、痛いほどわかっていても、
君がくれた 条件のないその温かさがあまりにも恋しくて
結局、送信ボタンを押した。
長い沈黙を破って飛んでいった、僕のひどい後悔。
ヨジュ、もしかして寝てる?-
