僕たちは一線を越えないことにした(シーズン2)
第25話。衝動

sophie97
2026.09.04閲覧数 56
彼のメッセージを確認して
家に帰った。
いつも慎重な人だった。
誰にでも簡単に心を開く人でもなかった。
そんな彼が
その女優と一緒に夕食を取り、
車まで乗せてもらって自分の家の前で降りた。
心が揺れ、
その女の人に好意があるという意味だった。
私は彼がいつも私を待っていてくれるという
傲慢さに後頭部を殴られたような気分だった。
『私はもうどうすればいいの...?』
彼が揺れたという事実を知った以上
彼のそばへ近づく勇気が出なかった。
そのままソファに倒れ込んで眠ってしまった。
体も心もあまりにも疲れきってしまった。
まぶしくて目が覚めた。
しばらくの間、昨夜見たものが
現実なのか夢なのか考えた。
目を開けても
昨夜見た二人の姿が
なかなか頭から消えなかった。
起きてシャワーを浴びて
出かける支度をした。
家にいたら昨夜見たあの場面が
ずっと思い出されそうで、どこかへ出かけなければならなかった。
行き先も思いつかなくて
ただやみくもに歩いた。
歩いているうちに、結局カフェの前で足を止めた。
ドアを開けて入って
コーヒーを一杯頼んだ。
窓の外を見ながらテーブルの席に着いた。
しばらくぼんやり外を眺めていると
カフェのドアが開いた。
思わずドアのほうを見た。
そして
ドアのほうを見た瞬間、
テヒョンさんが立っていた。
「ジョンア、日曜日も出てくるの?」
「テヒョンさん、こんなところで何してるの?」
「運動しに出てきて、帰るところ。」
「この近くで朝ごはんでも食べて帰ろうかと思って
うろうろしてたんだけど、カフェに明かりがついてるみたいだったから
もしかしてと思って入ってみたんだ。」
「朝ごはん? 私もまだ食べてないんだけど...」
「君もまだ朝ごはん食べてないの?
じゃあ一緒に行こう」
「えっと... クッパ食べる?」
「君、クッパ好きじゃないでしょ?」
「食べたことがないだけだよ。
嫌いってわけじゃない。
今日は一度食べてみる。」
私たちは近くで店を開けていた
クッパ屋に入った。
クッパを待っている間
彼は私の前にスプーンと箸を置いてくれて
コップに水を注いでくれた。
そしてウェットティッシュをちぎって
私の前に置いてくれた。
私はそんな彼を
じっと見つめてから聞いた。
「テヒョンさん... まだ... 私のこと好き?」
「何だって?」
「私... まだ好きなの?」
「いきなり何言ってるんだ?」
「私のことまだ好きなら....
付き合ってみる?」
彼は驚いたように私を見つめた。
「私ももう気楽な恋愛をしてみたい...」
<第26話より>