僕たちは一線を越えないことにした(シーズン2)

62話。成功したプランA



幸い、その見合い相手は

ちょうど出張に出かけていたのか

義兄にはまだ何も

伝えていないようだった。





数日が過ぎて、

私はスヨンにメッセージを送った。





[スヨン、あなたから聞いたそのコツを

 私も一度実行してみようと思うんだけど

 本当に効果あるかな?]





しばらくしてスヨンから返信が来た。





[ジョンア。私の言うことを信じて。

 子どものいるお母さんたちの気持ちはみんな同じよ。]






私は深呼吸を一つして

フンジさんの姉に電話をかけた。





「もしもし?」





「こんにちは?」


私はしばらく息を整えてから

言葉を続けた。



「あの... 少しお時間をいただけますか?

 お話ししたいことがありまして。」




しばらく沈黙が流れた。





「あの時、フンジと別れるって

 話は終わったんじゃないんですか?」




予想していた反応だった。




「はい。分かっています。」




私は無理に落ち着いて答えた。





「長々とお時間は取りません。

 少しだけお会いできればと思いまして。」





「...はい。分かりました。」


しばらく迷っていた姉さんが答えた。



「明日の2時に、あの時会った場所で

 お会いすることにしましょう。」






「はい。分かりました。」



電話を切って初めて

私は大きく息を吐いた。





翌日、

私は忙しい昼休みが過ぎてから

約束の場所へ向かうためカフェを出た。





約束の場所に入ると

フンジさんの姉さんが先に来ていた。





私は彼女と向かい合って座った。




もし私の計画が失敗しても

フンジさんにはプランBがあった。




だから、あまり緊張しすぎないようにと

何度も気持ちを落ち着かせた。





「何のご用件でお呼びになったんですか?」



すぐに本題に入る彼女の言葉に

私は少しためらって口を開いた。





「はい... その、実は

 以前フンジさんから

 甥っ子さんが勉強が得意だと聞きまして。」






「あ... うちのジンソですね。」


「はい。勉強がなかなかよくできるって。」





「はい。だから私にできることが

 あるかもしれないと思いまして

 いかがかなと。」






「どんな手助けを..?」






「私、英文学科だったので、学生時代も

 子どもたちの家庭教師のアルバイトをしていました。

 友達の子どもたちや

 うちの甥っ子たちにも英語をたくさん教えてきました。」




私は彼女の様子をうかがった。

私の話を注意深く聞いているようだった。




「国際高校や外国語高校へ行った子たちに

 教えた経験も多いんです。」

 

「フンジさんからジンソの話を聞いた時、

 私が教えたらどうかなって思ってたんです。」





彼女は私の話を遮らずに聞いていた。




「でも、その時はお姉さんにお会いする前だったので

 考えるだけで終わってしまって。」





「特목校に行く子たちをたくさん教えてたんですか?」




彼女が慎重に尋ねた。




「はい。

 それでディベートやエッセイを書く練習も

 たくさんさせていました。

 おかげで高校に行ってから楽だったっていう

 話もよく聞きました。」





「あ... そういうことにも気を配らないといけないんですね。」





「もちろんです。

 それに英語を先にやっておけば

 高校に行ってから数学や理科に

 集中する時間を少しでも作れますから。」





「ふむ... そうかもしれませんね?」





「そうです。だから先取り学習をするんです。」



彼女が少し迷ってから言った。



「でも... 私、ちょっと気が引けてしまって。」





私は彼女を見た。


「もしフンジさんのことが原因なら...

 どうか別のことだと思ってください。」




私はコーヒーをひと口飲んで

慎重に言葉を続けた。




「ボランティアで家計の苦しい子たちに

 教えたこともあります。

 私、子どもたちと時間を過ごすのも

 好きなんです。」


私はためらってから言葉を続けた。



「でも... ご負担でしたら

 無理にする必要はありません。」




フンジさんの姉は悩むように

コーヒーカップを持っては置くのを繰り返した。



しばらくして、彼女が口を開いた。




「本当に... そんなふうにしてもらえますか?

 実は最近、英語のことでかなり悩んでいて。

 できる子だから

 いい先生につけてあげたいんですけど、

 見つけるのが難しくて。」





「私のほうから申し出たことですから。

 甥っ子だと思ってやってみます。

 その代わり、私には本業がありますから

 うちかカフェまで連れてきてください。」





「ああ... もちろんです。

 ジョンアさんのお時間をいただくわけですし

 当然そうします。」





「はい。」





「あの... ありがとうございます...

 前にきつく言ってしまったのに

 こうして先に気を遣ってくれて。」





「いえ。

 誤解せずに聞いてくださってありがとうございます。」





「誤解なんて。

 私の立場からしたら、本当にありがたいですよ。」






『スヨンの言葉、本当だった!』


私は心の中で歓声を上げた。




もしかしたら、うまくいくかもしれないと思って

胸が少し高鳴った。





「一つの家で一緒に暮らすんですか?」 <62話中>

パク・ジフンのファンに人気のストーリー