《Dear, Another Me》
第2部 あなたはハン・ノアじゃない- 第4話。確信

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2026.11.01閲覧数 1
最初はただの勘違いだと思った。
しかし、おかしな点は次々と見つかった。
ノアが覚えていない出来事。
以前とは変わった好み。
微妙に変わった話し方。
そして何より——
自分を見つめる眼差し。
イェジュンは、その眼差しが以前のノアとは違うのだと、次第に確信していった。
---
休み時間だった。
イェジュンはノアの机のそばに座った。
「ノア。」
「うん?」
「前に約束したこと、覚えてる?」
ノアがイェジュンを見た。
「どんな約束?」
イェジュンは一瞬固まった。
「……覚えてないの?」
「うん。」
「二人でした約束なんだけど。」
ノアはしばらく考えるふりをした。
それから笑った。
「ごめん。本当に思い出せない。」
イェジュンは何も言わなかった。
その約束は、ほんの数か月前にしたものだった。
ノアなら、絶対に忘れるはずがなかった。
イェジュンは最後に確認することにした。
「じゃあ、これも覚えてる?」
イェジュンは携帯を取り出して写真を見せた。
写真の中にはイェジュンとノアが一緒に写っていた。
「この日、俺たちどこに行ったっけ?」
ノアが写真を見つめた。
「……学校の近くのカフェ?」
イェジュンの目つきが固くなった。
違う。
その日はカフェではなかった。
二人が初めて親しくなった場所だった。
そして、その場所にまつわる話はイェジュンとノアだけが知っていた。
イェジュンはゆっくり携帯を置いた。
「違う。」
「え?」
「あの日、カフェには行ってない。」
ノアが静かにイェジュンを見た。
イェジュンはその目をまっすぐ見返した。
「おまえはあの日、俺と一緒に公園に行った。」
沈黙。
ノアの表情がほんの一瞬こわばった。
イェジュンはその小さな変化を見逃さなかった。
そして確信した。
今、自分の前にいるのはノアではない。
「……おまえ、誰だ?」
ノアの顔から笑みが消えた。
「いきなり何の話?」
「俺の友達のハン・ノアは、そんなふうに覚えてないなんて言わない。」
「……。」
「それに、あんな顔もしない。」
イェジュンは立ち上がった。
「おまえはハン・ノアじゃない。」
一瞬、教室の音が遠ざかったような気がした。
ノアは何も言わなかった。
イェジュンはその様子を見ながら、確信を固めた。
自分が知っていた友達は消えた。
そして今、その場所にいるのは——
ハン・ノアの顔をした別の誰かだった。
---
その夜。
深い闇の中。
本来のハン・ノアは、なおも封印されていた。
何もできなかった。
動くことも、
話すことも、
イェジュンの声に反応することもできなかった。
イェジュンが自分を疑っていることすら知ることができなかった。
ただ、完全に閉ざされた意識の中に閉じ込められているだけだった。
そして現実では、ハン・ソアが静かに鏡を見つめていた。
鏡の中の自分の顔を見つめながら、つぶやいた。
「……ばれちゃった。」
ソアはゆっくり笑みを浮かべた。
「でも大丈夫。」
彼女の視線が、鏡の中の自分の目へ向かった。
「まだイェジュンは何もできない。」
そして、ひどく静かに言った。
「ノアはここから出られないから。」

