僕たちは一線を越えないことにした(シーズン2)
第37話。執着

sophie97
2026.09.10閲覧数 41
김代表と一緒に1階の玄関ドアをくぐる
エレベーターの前に立った。
黙って立っていた彼の視線を感じた。
「キム・チキンハートさん。
そんな不安そうな目をしないで。
何でもないんだから。」
「僕が不安がってるの、わかるの?」
「うん。かなり。
フンジさんと一緒に行った
星を見る場所があるんだけど...
散歩していたら今夜の空が澄んでいて
衝動的に行ったら偶然会ったの。
それで私の車のエンジンがかからなくて
送ってもらっただけ。」
しばらく沈黙が流れた。
「僕と一緒に行こうって言えばよかったのに?」
「テヒョンさんは会社からの電話を受けて行ったじゃない。
それに、行こうと思って行ったんじゃなくて
本当に夜空を見ていたら、ただ衝動的に行ったの。」
私はキム代表の顔を見つめながら
言葉を続けた。
「よりによって来ようとしたら
エンジンがかからないなんて。
バッテリーが上がったみたい。
保険会社を呼ぼうとしたけど夜も遅かったから
一緒に車に乗って帰ってきただけ。」
私たちは家の中に入った。
ところが...
キム代表が入ろうとして突然立ち止まり
口を開いた。
「ジョンア...」
しばらくためらっていた彼が私を見た。
「フンジがずっと君のそばをうろついていたら...
僕が今みたいにずっと君のそばにいられるだろうか?
君は揺れずにいられるだろうか?」
その言葉を聞いた私は氷のように
そのまま固まってしまった。
そして彼を振り返った。
「そんな言い方ある?
テヒョンさん、今すごくばかなこと言ってるの、わかってる?」
「君たちが一緒に過ごした時間があるだろ。
それに、君たちがどれだけお互いを好きだったか
僕が見てわかってるじゃないか。
急に不安になって...」
私は彼の不安そうな顔を見て
かわいそうでたまらなかった。
「あ...ほんとに、めちゃくちゃビビリだね!」
私は彼をぎゅっと抱きしめた。
「心配しないで!
私がテヒョンさんをいっぱい愛してあげる。」
彼の顔を見上げた。
彼はかすかに笑みを浮かべた。
私は両手で彼の顔を包み込み
キスをした。
「おい! 僕たちの初キスを君がそんなふうにしちゃったら
どうするんだ?
ああ...ほんとにプライドが傷つく...」
キム代表はぶつぶつ言いながら言った。
「いや...だから、誰がそんなに長くかかるっていうの。
待ってたら来年になっちゃうよ。」
私は横目で見ながら
彼から離れて台所へ向かった。
ところが彼が突然後ろから私を抱きしめて言った。
「ありがとう。」
私は両手で彼の手をぎゅっと握った。
「これからそんなばかなこと言ったら
振り向きもせず逃げるからね。
わかった?」
彼はさらに力を込めて私を抱きしめた。
「これ、ちょっと離してくれる?
喉が渇いた。何か飲まなきゃ。
テヒョンさんも何か飲む?」
「うん。僕も緊張してたみたいで
喉が渇いた。」
「じゃあアイスティー入れてあげる。」
彼はアイスティーを一杯、一気に飲み干した。
そして席を立った。
「僕はもう行くから
早く休んで。
明日月曜日だし、疲れるだろ。」
「うん。テヒョンさんも早く帰って寝て。
ここまで来なくてもよかったのに...」
「おかげでキスできたじゃないか。」
私は彼の言葉にくすりと笑った。
彼を見送ってから
シャワーを浴びてベッドに横になった。
アラームを設定しようとスマホを開いてみると
メッセージが来ていた。
[私はこのまま終わらせないと決めました。]
フンジさんからのメッセージだった。
'彼女もいるくせに
私にいったいなんでこんなことするの?
本当に... こういうことなら、どうして... '
私はスマホを閉じてしまい
寝床についた。
でも彼のメッセージを見たせいで
さっき一緒に星を見ていた場面が何度も浮かんだ。
私は目を閉じた。
それでもなかなか眠れなかった。
'フンジさんはいったい何を考えているんだろう?'
夜が明けて
また一日を始める準備をしていた。
その時、突然電話が鳴った。
「朝から誰だろう?」
画面を見るとフンジさんのお姉さんだった。
「もしもし?」
「こんにちは。
連絡を待っていたんですが、私からしました。
朝早くからすみません。」
「はい...実は...
お会いできないと思います。
もうフンジさんとは終わった仲ですし
わざわざお会いする理由もないと思って。」
「長くお時間は取りません。
少しだけでいいんです。」
「すみません。
キム代表にも嘘をつきたくありません。
では、失礼します。
先に電話を切りますね。」
私はそのまま電話を切った。
昨夜のキム代表の姿を思い浮かべた。
彼が不安そうにしているのを見て
これ以上彼をつらい思いにさせたくないと
思った。
'私がはっきり行動しなきゃ。
流されない。'
支度を終えて
カフェへ向かった。
今日は映画会社に出勤する日なので
カフェの開店準備を急いだ。
そのうえ昨夜車を置いてきたせいで
公共交通機関で行こうと
少し早めにカフェのドアを出た。
ところが....
カフェの前にフンジさんの車が止まっていた。
「私、別れました。」 <38話より>