夜が明けると

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ピョン・ベッキョンに漢江に連れて行ってもらった。青い軒の小さな家。オ・セフンと私がかつて住んでいた場所。もう二度とそこに住むことも、訪れることもないのに、今でもその家を借りている。それでも、忘れられない。オ・セフンのことを。

一人で来るのは初めてだ。以前はいつも呉世勲と一緒だったが……。何年も経っても変わらないのは、今も白い壁と、水と空がシームレスに溶け合う風景だけかもしれない。変わったのは時間そのもの、そしてかつて一緒にいた人々だ。

ゆっくりと部屋に入った。濃い紫色のベッドは、初めて買った時と変わらず暖かく、心地よかった。セフンがこのベッドを欲しがったのは、きっとこのためだったのだろう。部屋のデザインとは全く合っていないのに、どこか懐かしい雰囲気があった。横になってみたが、冷たく何もない空間が、私をひどく寂しくさせた。

遠く離れた愛しい人よ、大丈夫かい? 秋の風が私の恋しい悲しみを運び去り、優しく温かい流れとなってあなたの心を潤し、私の切ない思いを癒してくれますように。恋しさがもうあなたの心を痛めないように、無力感がもうあなたの心を涙で満たさないように。この心が永遠にあなたへと、澄み渡り温かいまま飛んでいきますように。

彼が私の横に寝そべって詩を読んでいたのを覚えています。最初は詩を書く課題があったのですが、私にはそれが足りませんでした。でも生徒会の仕事が重荷になってしまい、セフンは毎晩私に詩を読んで聞かせてくれると言い張ってくれました。何度も詩を聞いているうちに詩を覚えるようになり、課題を完璧に仕上げることができました。セフンはこの習慣を続け、私が詩の意味を深く考えている表情を見るのが大好きだと言っていました。

私が落ち込んでいる時は、遊びに連れて行ってくれます。彼自身も辛い時期を過ごしていても、私の前では決して嫌な顔を見せず、いつも両腕を広げてくれます。まるで安全な隠れ家のような存在です。私が傷ついた時は、ぎゅっと抱きしめて慰めてくれます…

あらゆる記憶が波のように押し寄せ、押し寄せてきた。まるで彼がぼんやりと目の前に現れ、ぎゅっと抱きしめてくれたかのようだった。でも、それはすべて幻だった。どうしてこんなに時間が経っても、こんなに鮮明に彼のことを覚えているのだろう。こんなに長く離れていたのに、まだ忘れられない。

漢江を見下ろす場所に一人座り、空と川を眺めていた。そよ風が心地よく涼しかった。雨は止み、暗い雲は晴れ、月と星が戻ってきた。しかし、目の前の空は変わり、日の出とともに、かすかなオレンジ色の光が徐々に現れ始めた。やっと見えた月と星はまた消え、どこへ行ってしまったのだろう。私は思った…

月や星は消えるのではなく、単に他の場所へ行って、他の人々を照らし続けているだけなのです。

月明かりが彼のいる場所を照らしてくれることを願う。そうすれば、暗闇の中で、特に長い早朝に、もう彼を怖がらなくて済む。もう彼をそばに置きたくなくなる。これ以上彼を恋しく思うこともなくなる。一分たりとも、彼に会いたくなくなる。「愛している、本当に愛している」と、もう二度と彼に言いたくなくなる。でも、いつかは彼のことを忘れてしまう。

私は携帯電話の電源を入れて彼にテキストメッセージを送りました。

「お元気ですか?元気ですよ。」

そして、誰も出ないにもかかわらず、少しもためらうことなく彼の電話番号を削除した。長い間、あの頃はたとえ命を落とすことになっても絶対に消したくないと思っていた番号だった。電話をかけたいと思うたびに、何かを知ったら後悔するのではないかと怖くて、どうしてもできなかった。ようやく、後悔なく削除できた。

まだあなたがいなくて寂しいかもしれませんが、あの時あなたを愛したのと同じくらい真剣に、あなたを忘れるために最善を尽くします。