僕たちは一線を越えないことにした(シーズン2)
第2話。面接

sophie97
2026.08.21閲覧数 9
カフェのオープン準備をしていた数か月のあいだ
翻訳の仕事を少し休んでいた。
韓国に戻って最初に参加したプロジェクトのあと
久しぶりに出版社へ行くことになった。
「それ、本当ですか?
本当に映画化するんですか?」
「はい。最近うちのシリーズ、すごく話題なんですよ。
映画会社から連絡が来ました。
その中でいくつかの作品が候補に上がっていたんですが
昨日、最終決定したそうです。
それが作家さんが翻訳された作品なんです」
「わあ〜、本当に光栄です。
最近聞いた中でいちばんうれしい知らせです!」
「もっとうれしい知らせもお伝えしましょうか?」
「ここからさらにですか?
私、気絶したらどうしましょう?ㅎ」
「映画会社から、作家さんは原作を
いちばんよく理解していらっしゃる方だから
脚色作家として参加していただけないかと
お聞きしてほしいと言われまして。
そちらからもご連絡が行くと思います。
今日、作家さんにお伺いして
連絡先をお渡しすると言っていました」
「脚色作家ですか?
そんなこと、やったことないんですけど...」
「たぶん、原作の雰囲気をうまく生かしたいんですが
翻訳された作家さんがそれをいちばんよくご存じなので
参加してほしいということだと思います」
「あ...
私にうまくできるでしょうか?
自信がないです...」
「ひとまずミーティングをして、お話を聞いてみてください。
それから決めても遅くないじゃないですか」
「うーん... お話を聞くと、そうですね。
わかりました。そうします」
出版社を出ながら
フンジさんの授業を初めて受け持ったときのときめきを思い出した。
あのときもこんなふうに緊張して、
新しい仕事への期待もあった。
出版社とのミーティングを終え、
カフェに戻ってきた。
今日はアルバイトの面接を何人かすることにしていた。
オフィス街だから
応募者がいるか心配していたけれど
幸いにも何人かに会えることになった。
来週から本格的に営業が始まるので
今週中にすべての準備を終えなければならない。
『最初って何時だっけ...
あ、2時か。
その前に私もコーヒーを一杯飲まなきゃ。』
私はコーヒーを淹れながら
ジュリアンに言った冗談をふいに思い出した。
『コーヒーは、誰かが淹れてくれるのがいちばんおいしいんですって。』
韓国に戻る前、パリに立ち寄ってジュリアンに
最後のあいさつをしたかったのに
フンジさんの映画の予定と私の翻訳プロジェクトが重なって
結局、行けなかった。
席に着いてコーヒーカップをテーブルの上に
置いた瞬間、スマホの通知が鳴った。
[정아야.
私、今日の午後は少し時間があるんだけど
カフェに寄ってもいい?]
[うん。今日はアルバイトの面接があるから
私もカフェに出てるよ。何時ごろ?]
[5時くらいになりそう。何か必要なものある?
オープン祝いに!!]
[必要なものは全部あるよ。
あなたが来て応援してくれるのが
一番のプレゼントだから、気軽に来て]
[やっぱり、あなたならそう言うと思った。
私がちゃんと準備していく〜]
『今日は久しぶりにおしゃべりできそう...』
スヨンが来ると聞いて気分が浮き立った。
2時と3時、そして4時に予定していた
面接をすべて終えた。
こんな面接は私も初めてで
応募者たちと同じくらい緊張して
いた。
何を聞けばいいのか、
どんな答えをする人が
ふさわしいのかもよくわからない。
結局、自分の感覚に従って選んでみることにした。
3時に面接した休学中の学生に電話をかけた。
「こんにちは。さっき面接を受けたカフェです。
私、頼もしそうなジソンさんと一緒に
一緒に働いてみたくて。
来週から出勤していただけますか?」
「本当ですか? はい、もちろんです。
ありがとうございます、店長。頑張ります」
『店長? ㅎ こんな呼ばれ方は初めてだ』
「はい〜、これからうちのカフェをよろしくお願いします。
来週お会いしましょう、ジソンさん。」
「はい。店長、来週お会いします。
改めてありがとうございます」
電話を切ってから、残りの2人にも
申し訳ないというメッセージを送った。
電話もすべて終えると
ずっと気持ちが軽くなった。
もう本当にカフェが自分のものになっていく気がした。
「ミゲルっていう友達と何があったの?」 <3화 중에서>